「昔、親知らずを抜いたケド痛かったよ〜」と、あなたをオドス周りの方々の意見は殆どが「抜く時」ではなく、「抜いた後」の話です。抜く時に痛いのならば麻酔を足して対応できますが、抜き終わって家に帰った後、麻酔が切れてからの痛みは痛み止めを貰って飲んだものの、あんまり効かないとか何日も痛みが続くとかがイメージとして残っていてあなたをオドスのです。
実際、素直にまっすぐ生えている親知らずでも、抜いた後には顎の骨に小指の先ぐらいの穴が明く訳ですから、まったく痛くない訳はありません。ただ、質問でよく頂くのは「こんなに痛いのは異常なのでは?いやいや、歯医者がヤブだったのでは?」というものです。
一応目安としては
楽な方から↓
- 上のまっすぐ生えている親知らず
- 上の埋まっている親知らず
- 下のまっすぐ生えている親知らず
- 下の埋まっている親知らず
↑が大変な方になります。(上の深く埋まっている親知らずが何より大変だという歯医者さんもいます)
中には「痛み止めを飲む程じゃなかったですよ」とい方から「何週間も痛かった」という場合があります。ただ「痛かったからその歯医者はヤブだ」じゃあ歯医者はカワイソウです。もちろん腕もありますが、腕の良い歯医者でも腫れて痛みが長くでる事はままあるからです。
1.血が止まらない
止血しにくい病気でない限り血は止まるものです。でも、ずっと血がでている場合は傷口を刺激する事が何かあるという事なんですね。つまり食べ物が当たるとか、舌が触るとか、血の味が気になってうがいをする、つばを吐く、傷口が治ったか気になって触る、すべて血が止まらなくなります。基本的には何もしないのが良いのですが、ど〜しても気になるならハンカチ等(ティッシュはダメ)を丸めて噛んで血を止めてください。紅茶の成分は止血作用があるらしいのでティーバッグを噛んでも良いでしょう。
2.腫れる
下の親知らず結構腫れやすいです。なるべく腫れない為には冷やすのが得策ですが、できれば腫れる前に冷やした方が効果があります。かっこ悪いなぁと思うので早く治したいと思うのですがこれはいづれ治りますから気長にまちましょう。腫れ止めの注射もありますが芸能人でもなければ打ってくれません。
3.痛い
2日くらいは痛みますって。その後も触ると痛いのはあるでしょう。痛み止めを飲んで冷やしたり安静にしている事で多少はおさまりますがズキズキ痛いのが長く続く場合はドライソケットと言って骨が炎症を起こしているかもしれませんから歯医者さんに行って診てもらいましょう。ただこれもいずれ治ります。
私自身、学生時代に親知らずを抜いて舌の神経が半年ばかり麻痺しました。味覚も触覚もない状態でしたが、抜いてくれた歯医者さんをヤブだとは思いません。それは私に少しばかりの知識があったのと抜いてくれた歯医者さんを信頼していたからです。今、自分でその時のレントゲンを見たら自分じゃ絶対抜きたくない症例ですからね。
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