磨き方を知る前に
はじめに | |||||||||
「歯ブラシしているのに虫歯になる」という悩みは皆さん持っています。実際、治療にくる患者さんは歯ブラシを一日に一回もしないという方はまずいません。
「一日3回磨いている、だけど虫歯になった」という方ばかりなのです。
何故でしょう?それは「磨いている」という事と「磨けている」事の違いからなのです。
また、歯ブラシは道具であるという事を分かっていなければいけません。
道具であるからこそ、使いこなす必要があるのです。また、歯ブラシは歯磨きにおいて非常に有効な道具ではありますが、歯ブラシだけで100%の汚れが落ちるものではない事も知らなければなりません。
また、道具であるがゆえに、間違った使い方では逆に歯や歯肉を傷つける事もありますし、歯ブラシの寿命も短くしてしまいます。
ネット上での歯ブラシ指導には限界がありますが、承知の上でできる限り歯磨き教室をしてみましょう。
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どこが磨けていないか知るために | |||||||||
歯磨きをする際に最も基本的な道具が歯ブラシです。実際、診療室で歯磨き指導を行う時は患者さんの個人個人で指導法を考えなければなりません。何故なら、患者さんそれぞれに健康、病気に対する認識が異なりますし、性格、年令、職業、生活環境、口の中に状態(歯並びを含め)異なりますから問題点も個々によって違うのです。 先ず、歯ブラシは一日3回しなければダメなのか?という問題ですが、実際、食べかすが細菌によって歯の脱灰を始めるまでは1〜2日はかかります。 だから、一日一回でも完璧に歯磨きできるのであれば、なかなか虫歯にはなりません。が、一日3回歯ブラシした方が汚れ落としが楽ですし、歯肉の為にも歯ブラシするという意味で、マッサージ効果もありますし、一日3回の食後の習慣にすれば食生活に規律ができますから、面倒くさがらずにやりましょう。 基本的に自分で歯磨きの状態を知るためには、染め出して磨き残しのある部分を知る事からはじめます。スーパーなどで、市販の染め出しの錠剤か液体を買ってきて染め出してみましょう。 錠剤であれば噛み砕いて口の中にまんべんなく行きわたる様にしてください。 液体であれば綿棒などにしみ込ませて口の中全体に塗ってください。ちなみに液体の方が綺麗に染まりやすいです。 方法としては
となります。チャートはPDFファイルで作りましたのでココでダウンロードしてください。 この時、用意しておきたいものは ・鏡(手鏡) ・歯科用ミラー ・染め出し液(または錠剤) ・チャート ・ワセリン(口角、唇などに染め出し液が着かないため) ○歯ブラシの保管にも気をつけましょう。 ・磨き終わった後は、指を使って強い水流で10秒以上洗浄し、よく水を切る。 ・風通しの良い場所で保管。 ○だから、家で使用する歯ブラシはキャップを付けない方がいいです。 歯ブラシの交換は ・毛先が開いたもの。 ・毛先が磨耗したもの。(よく見ると歯磨き粉で磨耗してる事があります) ・著しく不潔になったもの。 は換えましょう。 |